タイピング練習のポイント

タイピングの上達は、ローマ字入力の特徴をつかめば、負担が少なく、効率の良い練習が可能です。
開発の目標は、器用な人だけでなく「誰にでも」マスターできることです。
ここでは、私たちの工夫をご紹介します。

キーボードを見ずにタイプすることを、タッチタイピングと呼びます。以前は、ブラインドタッチと呼んでいましたが盲という意味を含むので、「タッチタイピング」と呼ぶようになりました。

私たちの会社では、まだ、ブラインドタッチと言う言葉が使われていた、20数年前に
最初のタイピング練習ソフトを世に出しました。

最初のタイピング練習ソフトの特徴は、指の形を手本に練習できることでした。


手の形を「ワイヤーフレーム」に改良したもの。
GoldFingerSchool、を含め、当社のタイピング練習ソフト全てに採用しています。

Yは、人差し指で押します。
Yのキーボードの位置と、人差指で押すことがわかっても、
どのように押せば良いかわからないと操作ができません。
身近で、誰かが見本を見せてくれれば良いのですが、なかなか見つかりません

タイピング練習では、押す指だけでなく、ホームポジションに残す指を身につけることが大切です。
ホームポジションに残す指を身につけるために、指の形を身につける練習が役に立つのです。
キーの位置、押す指、ホームポジションに残す指が決まれば、指と手の形も定まるのです。

指と手の形を手本として画面に表示しています。
指と手の形は、コンピュータを指導する先生からも、代わりに手本を表示してくれると好評です。

最初の開発のときは、キーボードに指を置き26の指の形を写真に撮って、輪郭をディスプレイに表示しました。
アルファベット26の指の形とキーボードを画面に重ねて表示する練習ソフトでした。

今では、図のようにワイヤーフレームや、実際の指のイメージにしています。
この指の動かし方の練習について、少し補足させていただきます。

慣れていない指は、動かしにくいので、ゆっくり、確実に、正しく指を動かすことを、心がけて練習します。タイピング練習は、反射神経の訓練ではなく、鉛筆で字を書く練習と同じです。慣れないうちに、「速く、速く」と言われても動きません。また、書き方の練習を始めた子どもに、鉛筆の動かし方が遅いからと、「もっと速く、もっと速く」とは言いません。
「ゆっくり、丁寧に、確実に」と言います。丁寧に書いていれば、速くなることを知っているからです。
タイプ練習も同じです。
基礎が出来ないうちに、ゲームで練習される人がおりますが、「速く、速く」とあせるので、正しい指や手の動きが身につきません。

「もっと速く、もっと速く」と、言っているのと同じです。

ゲームで練習する子どもたちの中に、指や肩に力が入ったままの子が多いのは、そのためです。折角ブラインドタッチを練習しても、楽で、健康的な操作を身につけないで、治しにくい癖を身につけてしまうのは、残念です。健康的で、目、指、手、腕、肩などに、負担が少なく、誤りの少ない正確な操作の練習の結果、文章の入力が速くなるからです。10分間で800文字、1000文字と、入力できる人は、基本がしっかりしています。

ホームポジションから動かす指の方向と距離(感)を、ゆっくり確実に指を動かし身につけます。

書いて字を覚える時には、書き順をなぞって練習すると、自然に指が覚えます。

書き順をなおざりにして、その時、その時で、書き順を変えるていると、字を覚えられないと思います。
指の動かし方が、タイピング練習での「書き順」です。
ゲームを使うのは、指の動かし方の、基本を身につけてからにしてほしいと思います。

第二世代の練習ソフトの特徴

練習の順序を変えました。
アルファベット ⇒ 50音から

50音 ⇒ アルファベットへ。

順序を変えると練習での挫折が減るのです。

ローマ字で使用するキーは次の21です。

aiueo 5
kstn hmyrw gzdb pvL 16

(fは、ホームポジションにあり、「ふ(fu)」などに便利ですが、ha hi hu he hoで統一。jは、ホームポジションにあり、「じ(ji)」などに便利ですが、za zi zu ze zo で統一。慣れてから、fやjを練習します。)

アルファベット26字のうち、cfjqx は、50音を表現する時に使わないですみます。
このうち、「 q、c、x 」は、動きにくい、左手の小指、薬指、中指の担当するキーなので、ラッキーな偶然です。

練習に慣れてから、「 q、c、x 」の練習を。
そうすると難しい練習を後に回せます。

ローマ字入力なのだから、A~zの全てを練習してからという考えが、挫折を生む原因の1つだったのです。

練習するアルファベット21字の内、ホームポジションに構えたままで打てるキーが、ASDKLの5文字あります。

すると、ホームポジションから動かして押すキーは、たったの16です。

練習内容が絞られ、ぐっと楽になります。
練習の無駄も少なくなります。
練習内容をシンプルにまとめることができます。

文章では、ひらがな、漢字、カタカナ、数字などを使いますが、ひらがな50音が入力できれば、練習の恩恵を早く受けることが出来ます。
ひらがな50音が入力できれば、変換で、漢字、カタカナ、数字を出せるので、パソコン入力ですぐにでも役に立つからです。

うんどうかいでいっとうになりました。

運動会で1等になりました。

わたしはしゅわるつぇねっがーがすきです。

私はシュワルツェネッガーが好きです。

「、」「。」「ー」も、押しにくい位置にあるので、50音に十分慣れ、ホームポジションに置いた、10本の指が動くようになってから、練習します。

それまでは、見ながら打っても良いのです。
50音の入力にまず慣れることを優先します。

改良を続けたタイピング練習ソフトは、今では、小学校、中学校、高等学校、大学に、パソコン教室に、学習塾にと、広く使われています。

国家プロジェクト「教育の情報化推進事業」で採用され、補助金をいただき、更に改良を進めました。
「教育の情報化推進事業 日本ビーコム」で検索すれば、事業の内容を見ることができます。

タイピング練習から一歩進め、日本語文章を、効率的に、練習、指導するカリキュラムができました。

ローマ字を習ったことの無い、小学生が、練習し、4年生になった時に習うローマ字と矛盾しない、練習方法も作り上げました。

児童がいつも勉強する普通教室には、数台しかパソコンがありません。(児童一人ひとりは、コンピュータ教室だけです)
そこで、紙のキー練習盤と練習帳をつくりました。

キー練習盤、練習帳の内容は、正しい姿勢、指の動かし方、50音の練習です。
ここでも大きな発見がありました。

「にゅ」の「人差し指」の動きに着目ください。
ホームポジション→「N」→「Y」→「U」と動いて、また、ホームポジションへ戻っています。これが「にゅ」を打つ指の動きです。
「練習帳2」で、50音の指の動きが練習出来ます。
ホームポジション」へ指を戻せと言われても、どのように戻せば良いのかわかりませんが、練習帳をみると、ひと目で理解できます。

図示することで、指の動きを、正しく伝えられることを発見したのです。

N Y U 順に押すとき、1回々々ホームポジションに戻すのではなく、「N」→「Y」→「U」→「ホームポジション(HP)」という指の動きとしてつかむことが大切なのです。

これが、キーボードで50音を入力する、「正しい書き順」?「打ち順」なのです。

小学生には、最初はキー練習盤で、指の動かし方を教える方が、練習の効果が上がることもわかりました。

コンピュータにつながったキーボードでは、色々なことが出来て、指の動かし方に集中できないからです。

「タイピングが上手くなる 秘密」は、練習帳を使った練習です。
タイピング練習のエッセンスです

その内容を全て公開します。

画面を見ながら、指を動かしてみてください。

学校の先生なら、紹介するサイトを利用して、児童に指導してください。

キーボードをコピーし、生徒全員に配り、画面をプロジェクターに写して、練習すると、もっと効果的です。
「キーボード練習盤」ならもっと効果的?
タイピングの練習は、二年生になったら始めて下さい。
タッチタイピング(ブラインドタッチ)は、一度、覚えると、自転車や、水泳と同じで、一生忘れない技能です。練習方法は、年齢を問わず共通です。その技能を小学校からシニアまで、みんなが身につけてくれることが、私たちの願いです。

そのエッセンスを惜しみなく公開します。
タッチタイピング(ブラインドタッチ)マスターの「秘密」です。

指を動かすパターンは、たった五つ
a, i, u, e, o の母音5つと、k, s, t, n, h, m, y, r, w, g, z, d, b, p, v, Lの子音16、21字でローマ字入力をマスターできます。
指は、いつも、ホームポジションのキーに、軽く触れている。そこから指を動かしたら、常に、この型に戻す。

a s d k Lキー5つが打てます。


人差指
右手で五つ、左手で五つ、キーを分担する。小指は動かさない。r t g b v u y h n m 、10のキーが打てます。

ここまでで 5+10=15のキーが打てます。

残りは、6つです。

( 例 )
小指を残し、Yを押す形が、Yを押す手の形
中指
右手で I 、左手で E、それぞれ1字ずつ、中だけ、動かすのは、難しいので、手の甲を持ち上げるか、中指を滑らすように、上へ跳ね上げ、1つ上のキーへ指を動かして押す。

e と i 二つで 17
残りは、4です。
薬指
右手で O 、左手で W、たった1字ずつ、人差指をキーに残し操作する。
薬指は動き難いので、人差し指を軸に、手をひねるように操作する。

小指は、キーから離れて動いてもよい。
w と o 二つで 19
残りは、2です。
小指
右手で P 左手でZ、たった、1字ずつです。人差し指を動かさず、軸にして小指を動かし、Pは、1つ上の、Zは、1つ下のキーを押します。

z と p 二つで21
これですべて、21になります。
指の動かし方の5つのパターンが理解できたら、「あいうえお」の指の動かし方です。
図で説明します。
黄色のボタンは、ホームポジションを示します。



「た」の入力方法:数字の順にキーを動かします。

"(1) t 左手の人差し指を斜め上へ動かし押す。 "
"(2) a 左手の小指をそのまま下へ押します。 "

ホームポジションから、スムーズにキーを押せるようになるために、 t の<距離>と、<方向>を把握することが大切です。
また、キーと指の位置関係を、いつも一定にするために、いつも、指を、ホームポジションに軽く置いておくことも、重要です。



図を見て、あ い う え お とキーを押してください。
慣れない指は、思うように動いてくれません。
ゆっくり、かくじつに練習すれば、自然と速くなります。
「あいうえお」のコツがつかめたら、次は、50音の指の動かし方です。